息モレのあるウラ声の「ホー・ホー」がもたらすもの

譜面台 ホー・ホーやっても換声点が潰れない

YUBAメソッドと言えば「息モレのあるウラ声ホー・ホー」という事で、一生懸命「ホー・ホー」練習していると思います。けれど「ホー・ホー」とウラ声の練習してるけど、一向に。。。

  • 「換声点が潰れない」
  • 「換声点ショックが小さくならない」
  • 「輪状甲状筋が収縮するとか、輪状甲状筋が大切だとかわわかるけど、それが換声点とどう結びつくの?」

 

と悩んでいる方が多いようです。

う〜ん。 もう一度確認してみましょう!

 

まずはスポーツのストレッチで考えてみよう!

スポーツ等のストレッチで説明してみたいと思います。

床に座って足や手を前に伸ばし、腰から前屈した時、最初は辛くてなかなか前に身体が倒れず、伸ばした手の指先はつま先に届かないと思います。この状態で「ま、いっか。。。別にこのストレッチが目的じゃないから、次にすすもう!」と思ってしまうのか、じっくり取り組み、いつの日か身体が柔らかくなって前屈がきちんと出来る事で次のステップに良い影響をもたらすようにするのか?

諦めずにじっくりやれば何歳から始めても身体は段々と柔らかくなり、最初の頃より前屈がやりやすくなるはずです。 伸ばした手の指先も足のつま先に余裕で届くようになるのではないでしょうか?

そして「次のステップ」。。。例えば本当にやりたいスポーツなどの動きに少なからず良い影響が現れ、例えば「怪我しなくなった」とか、「身体が軽くなり、動きやすくなった」とか感じるのではないでしょうか?

 

ただのストレッチじゃないよ! 一人ひとりの可動域を広げるのよ!

では発声で考えてみましょう。

実際のレッスンでは「息モレのあるウラ声のホーで結構な高さ」からの下降、また逆に高音までの上降をやります。 最初は戸惑います。特に男性は。。。 でもアドバイスしながらやると、本人もびっくりするような高い音程で発声できます。

何故ここまでするか。。。

「その人にとっての高音」で「ホー」と発声することで、輪状甲状筋の収縮の度合いをマックスまで引き上げる事になります。要は可動域を広げるのです。

この事は大きく、3つの事を得られます。

  • 「音域が広がる」
  • 「精度の高いウラ声が獲得でき、ウラ声をオモテに混ぜるイメージが解る」
  • 「音程をとれるようになる」(換声点付近での音程の不安定さは換声点を潰す事で解決)

この3つが得られる事は大きいです。

「音域」にフォーカスしてみます。 その際に「輪ゴム」を「声帯」に見立ててみます。

「輪ゴム」を両手で持ち、3ミリ〜5ミリほど左右にひっぱります。 当然少し伸びます。 でも、グィーっと目一杯伸ばしてみて下さい。 すると10cmくらいに伸ばされませんか?   「輪ゴム」にはそこまで伸びる能力があるのです。 マックスまで伸ばすと約10cmくらいに伸ばされる能力があるのに、中途半端に引っ張っても大して伸びません。

この「輪ゴムの伸展度合い」を「声帯の伸展」として考えると、そのまま「音域」に結びつくのが解るのではないでしょうか?

では「声帯」を目一杯伸ばすためにはどうしたら良いでしょうか?

そうです、輪状甲状筋を収縮させれば良いのです。

そのため、実際のレッスンで「その人にとっての高音」を見極めて、無理なく「息モレのあるウラ声ホー」で高いところで発声させ、先ほど述べたように輪状甲状筋の収縮をマックスまで引き上げます。「輪ゴム」をグィーっと目一杯伸ばす事と同じ事なのです。 そしてこの事は今後の「音域拡大」にも繋がるのです。

もしかしたら高音がもっと出るかもしれないのに、中途半端な音域ではもったいないのです。

もちろん、個体差があるので、だれでもやたらと高音がでるわけではないです。 世の中「バリトン」「バス」「アルト」などが居る訳ですから。 とにかく「その人にとっての高音」です。

実際に「ハイバリトン」と言われた人が「テノール」だった。。。という事もあった話です。

このように色々と意味があるわけです。 音域が広がれば、その音域内の様々な音程もとれるようになります。

 

だからといって無理して高音をやり過ぎない!

早速、このブログを読んで「では高音をどんどん練習しよう!」と思うのではないでしょうか?

でも絶対に「がむしゃらに」高音ばかりを練習しないように! きちんと自分にとっての高音を見極める必要がありあます。 音域を広げたいがために、必要以上に「もっと高音を発声したい!」と「高音ばかり」にとらわれない事! 無理したら喉を壊します。

 

ミックス・ヴォイス習得には更に別の作業が必要

さてミックス・ヴォイスですが「息モレのあるウラ声」、そして「息モレの無いウラ声」を獲得したら「オモテ声」と「ウラ声」を混ぜる「別の作業」があります。

ですから「息モレのあるウラ声」「息モレの無いウラ声」だけではダメです。

近々、ミックス・ヴォイスを習得するトレーニング本が出版されますが、効果的なのは「反転母音」です。

このトレーニング本はCD付きです。 慣れない内は「反転母音」を発声する事に戸惑うかもしれませんが、是非頑張って下さい。 また「自分はミックス・ヴォイスが出来るようになりたいから、この本だけやればいいや!」ではなく、「息モレのあるウラ声ホー」も「息モレの無いウラ声オー」も練習して下さいね。 当然母音も変えて。

最後に・・・歌えるその日までNever, Never Give Up!

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