音声障害の生徒さん in 名古屋レッスン

mic mono (2)

10月に名古屋から「音声障害」を患っている女性ボーカリストさんからコンタクトがありました。

伺うと「過緊張性発声障害」で、かかりつけのお医者さまから「YUBAメソッド」を紹介されたとの事でした。

たまたま10月24日に名古屋レッスンがあったため、そこに来てもらい声を聴く事に。

レッスン当日、声を聴きましたが思ったよりも酷くは無かったですね。

彼女はビッグバンドでジャズボーカリストとして活動されていて、このサウンドの問題ではないか?という先生の診断だそうです。

話しを聞くと、喉周りが複雑な事になっていたようで治療に3年程通っていて、「換声点で裏返る」・「この音声障害のトラウマからロングトーンが怖くて出無い」という悩みを抱えていると教えてくれました。 また、テキストをお持ちですが「これが合っている方向なのか?」と言う事も不安だったようです。

わかります!! 問題が解決されてない場合「再発してしまうかも」と怖くなるのは当然ですし、独学なら「この音質で合っているのかな?」と疑問に持つ事もあるでしょう。

レッスンでは、「息モレのあるウラ声」をしっかりと発声してもらい、「出したい音程」に到達したら、その音を少しでもキープするために「息の補充」という表現を私はしてますが、そのようにしてロングトーンをしてもらいました。

かなり高音が出る方でした。

まずは「ウラ声」というもの、そして「音程をキープするためのロングトーンの仕方」の感覚を少しでも持ってもらえればという思いでした。

次回は「息モレの無いウラ声」で一気に1オクターブや2オクターブを発声してもらう事をより細かくやってもらおうと思います。 そして当然オモテ声の強化もします。 そうでないと「良い加減でブレンドするミックスボイス」が出来ないですからね☆

彼女は3年間、治療を続けながら「焦り」や「苛立ち」もあったと話してくれました。

これも良くわかりますよ。。。 私は歌う事に嫌気がさし、一切「歌もの」を聴かなくなりましたし、YUBAメソッドを習っても全然上手くいかず「これでいいのか?」と本気で悩みましたから、「焦り」「苛立ち」「絶望」みたいな感じでした。 それでも良くなっていきましたよ☆

 

さて、実は「音声障害を既に患っている」という事でしたから、返信も慎重にしました。

それは「無責任」に「YUBAメソッドだから大丈夫!音声障害は治ります!」と言えないからです。

この事は本当に重要ですよ。。。

ボーカリストとして「音声障害」を患っているという事は、どれだけ悩み、どれだけ苦しんだかという事に思い至らないとダメです! という事は「藁をもつかむ思いでコンタクトしてきた」という事ですから、希望を与えるほうが良いに決まってますが、「無責任」に症状や、声を聴かずに「任せて!絶対に治ります」とは「医者」では無いですから言えません。

もちろん「喉に負担をかけず、健康的な発声法」であるYUBAメソッドですから、音声障害の方にも有効ですし、何かしらメリットがある事は事実だと思いますのでそれはお伝えしました。また私は弓場先生が音声障害の方にレッスンをしてらっしゃるのを聴講させていただいた事がありますので、「こういう症状を改善するときに、この音形、この母音」を使うのね。。。と解ります。

ただ「症状の具合や、原因」にもよりますので、コンタクトしてくれた方には「正直」に伝える事が第一です。

彼女にはこれらを納得してもらい、且つ名古屋は今のところだいたい2、3ヶ月に1度にレッスンするというペースですが、この事も理解して頂いた上でレッスンを続けるという事に。

彼女の成り始めている喉を壊さないように、しっかりとレッスンをしたいと思いました。

最後に・・・歌えるその日までNever, Never Give Up!

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