大事なボーカリストの声を潰さないで!

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音楽業界でも未だに誤解がある「発声」の考え方。。。

この記事は、以前「Amebaブログ」に書いていたもののリライトです。

まず、アメブロからこのブログに変えた時に全部記事を引っ張ってくるか悩みましたが、色々と面倒だったため、アメブロはアメブロでまだ残しています。

ボーカリストの喉を潰さないで!」はアメブロで未だに「人気記事」です。

 参考になれば。。。

さて、プロを目指そうとしているボーカリストに対して、ボイストレーナーでは無く、業界の方が発声の事を知っているならまだしも、そうでは無く「単なる勘違い」や「今の(日本の)業界好みの発声 or 声」から来る「間違った」知識でボーカリストの声を潰さないで欲しい!と思います!

 

ベルカント唱法はロックやポップスには向かない?

以下のような事を言われている方が未だに業界に居るとの事。。。

「ベルカント唱法」は声楽のための発声であり、ロックやポップスには意味をなさない。また、換声点を克服することもナンセンスで、ロックやハードロック(メタル)は「地声で歌って!」

1万歩譲って、まだ「ベルカント唱法」が声楽のため。。。という勘違いは分かりますが「ロック系は地声で歌うもので、その発声で一気に歌うのがCool!」というような考え方は本当に危険です!!

そもそも「ベルカント唱法」と呼ばれる発声をしていた時代にはロックという音楽スタイルは無いわけです。

でも後世、どなたかがポップスやロックにも発声の基礎は必要な事で、この「ベルカント唱法」と呼ばれる発声法をポップスやロックに取り入れようとされたわけです。(因みに、18世紀当初は「ベルカント唱法」という言葉は無く、発声法の名称ではありませんでした。)

特にロック系全般は喉を壊しやすい傾向にありますし、その他の音楽スタイルでも喉を壊された経験のある方が多くいます。

そんな中、昔にあった「ベルカント唱法」に着目してみたのではないでしょうか?

 

私が昔、声楽出身の方についた理由

私がボイストレーニングを再開した時に、まず音大で教授をされていた方についた理由は「あんな声量が出たら、マイク乗りがいいだろうな〜。 だったら、声楽の先生につこうかしら? きっと中音域でのガクっとなる理由も教えてくれるはず。。。」と思ったから。。。

その時には「ベルカント唱法」なんて言葉すら知りませんでしたけど。。。とにかく「基礎から叩き直すには声楽の発声が正しい」と思ったから。。。 もちろん、今では声楽出身だからすべての方が良い指導というわけでは無いかな。。。と思いますが。。。(声楽出身の方ごめんなさい!)

残念ながら、その先生からは「換声点」についての回答は得られませんでしたし、かなりスピチュアルな指導法でした(笑) でも流石に「どんな音質も聴き逃さない耳」をお持ちで、熱心に指導いただき、ボイストレーニングの必要性を教えて頂きました。

一番納得したのは「腹式呼吸? そんなの正しい発声していれば後からついてくる。 先に腹式呼吸ありきじゃないよ」とおっしゃてくれた事です。 「腹式呼吸ありきのトレーニングについての長年の疑問」が払拭された瞬間でした。

それから当たり前ですが、別に「科学的な~」とか「筋肉の名称」を沢山知らなくても、しっかりと正しい方向に生徒を導いてらっしゃるボイストレーナーの方はいらっしゃいます。
そもそも16世紀~18世紀なんてそんな難しい事をマエストロが知らずとも本質を見極めてたわけですから。

この先生は「発声の基礎が出来たら、それをロックでもやればいいじゃない! 好きなブルースもいいじゃない」とおしゃってました。

そう「発声の基礎はジャンルに関係ない」とご存知だったから。

 

本当に悩んだ人なら解るミックス・ヴォイスの重要性

本当に悩んだ歌い手は「発声の基礎をどうにかしたい!!」と思い、必死で色々と調べて「換声点」「換声点ショック」「混ぜ声」「ミックスボイス」「融合」などのキーワードを知り、更に「発声理論の本質」を知ったとき、ウラ声とオモテ声をミックスしないと発声に無理がかかるという事が、誰よりも「腑に落ちる」のだと思います。

そして、その「知識」を「実践」へシフトし、自分のものにしようと必死で頑張っているのだと思います。 将来,好きな歌が自分の納得した形で歌えるように。。。

とにかく「ベルカント唱法」「ミックス・ヴォイス」はポップスや、ロックには不要!という考えは完全に間違いです。 どれだけボーカリストの声を潰せばいいのでしょうか?

 

ハードロックで理想的にミックスされた声の例を紹介!

とても、とても長くなりましたが、最後にハードロックで「換声点」がわからず、理想的にミックスされた声を紹介します。 もっといっぱいいますけど。。。 あまりクセにない感じなので例には良いかと。

もちろん、Live やCDでは時にはところどころ「オモテ声傾向」のところもあります。 でも、それでいいのです! なんといても「ハードロック」なんですから!

地声だけで張り上げず、基本的に理想的なミックスボイスが出来た上で、その時々で表現として「オモテ声傾向」になるくらいならいいのです。 最終的に「ジャンル」により、それぞれ「様式美」があるわけです。

とにかく、シャウトしながらも理想的なミックスボイスで歌ってます。 先日、弓場先生にも確認済みです。 多分、これを「全音域を地声で歌っている」と勘違いするのでしょう。

SKID ROW 「I Remember You」

STRYPER 「Always There For You」特に3分25秒くらいの高音がキレイです。

などをチェックしてみて下さい。

最後に・・・歌えるその日までNever, Never Give Up!

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