ミックスボイスを波形で見てみたよ。

先日、YUBAメソッドミーティングがあり、「波形」で「オモテ声」「息モレのあるウラ声」「息モレの無いウラ声」「ミックスボイス」を見せる事が出来たらレッスンや、私達インストラクター自身の練習にも有効だね。。。

という事になり、じゃあ、録って見る?とノリで録ってみました。

実は、波形で声を録るという事は既に、弓場先生はされているわけですが(論文にも必要なので)、もっと実践に落とし込もうという事です。

さてさて、発声練習も全くせず、寝不足もありコンディションは良く無かったですが、「どう見えるのか?」という好奇心に駆られ、イザ、録音!

録音したのは「息モレのあるウラ声」「オモテ声」「ミックスボイス」です。

ノリで録音したので音程は特に決めませんでした。

①下の画像は、「息モレのあるウラ声ホー」です。

一つ大きな山があって、それが「ホー」と発声した時ので、それ以降右側が高周波の雑音成分です。空気音ですね。

_____20160403息漏れのあるウラ声

 

 

②下の画像は、オモテ声「ア」で発声したものです。

______20160403オモテ声ア

おー! アタックが強く倍音いっぱい!

そう、倍音がいっぱいだからミックスボイスが出来ている!と思っている方もいるようですが、違いますよ~。もしそうであれば矛盾します。これは完全なオモテ声で「ア」を発声した時ですから。

しかも、割ときつめに声門を閉めてみました。

 

③そして次がミックスボイスです。

______20160403 mixvoice

まあ、個人的には発声練習をしてないので重さを感じていたのでもっと高いところで発声しておけばよかったかなと。。。少々後悔。

ただこうやってみると「オモテ声」「ウラ声」とは違うのがわかると思います。

ざっくり見た目で解るのは、「オモテ声」だけのように山が密集しておらず、隙間があり、ウラ声とミックスしている。。。というのがわかると思います。

 

目でわからない「声」ですから、可視化してみると納得しやすいのでは?と思います。

今度のYUBAメソッド認定インストラクターの研修は、この波形についてのレクチャーです。 楽しみです!

ただ最後に。。。

当然アート全般に言えますが。。。本来は「理屈抜き」に感情を揺さぶられるものがアートなので、こういうデータに囚われて、自分も含め、生徒さんもガチガチにならないようにしないと。。。

「参考」という事です。

声に見えなくてモヤモヤしているときに可視化すると納得しやすい。。。という事で生徒さんの手助けになれば。。。という事です。

繰り返しになりますが、とにかく囚われない事!

歌がうまいというのは、レンジが広い、音程がしっかりしてる、ミックスボイスができる。。。。だけじゃない「何か」を表現できているか、ですし、バンドボーカルは「フロントマン」としての「何か」が「ステージ」で輝く事が大事だと私は思います。

そう「someshing」!

 

今回の録音ですが、YUBAメソッドにて工学的な見地から様々にアドバイスをいただいている方がいらして、その方のアイデアで実現しました。

「遊びで無料の波形ソフトでここまでわかりますよ」と。そして分析してもらったので、そのコメントを載せておきます。(全部じゃないけど)

ウラ、オモテ、ミックスのそれぞれが、
典型的な成分構成になっていて、さすが認定インストラクターです。
ウラ声は、周波数の高い雑音成分があり、息漏れの空気音ではないかと思います。
オモテ声は典型的な高次高調波の多いものです。
このときに雑音成分の盛り上がりは少し3KHzより高めにあります。この盛り上がりは個人差ともいえますが、女声の声の一般的な傾向
を示しているのではないかと思います。
ミックスボイスですがこれも典型的な成分構成です。
採録時の音量にもよるところだとは思いますが、波形は、比較的単純な波形のきれいな繰り返しです。
これは透明感につながると思います。
一方で、この時の3KHzあたりの雑音成分は少なく、これはブライトネスよりはハーモニーで聞かせることに向いているように思いますが、如何でしょうか?
総じてアドバイスとして、オモテ声でのアタックと、ミックスボイスでのハーモニーの両方の特徴を活かすことが、kikoさんの場合の音楽表現の肝かもしれません。
そしてさらに、採録していない息漏れのないウラ声の音量が十分にあるならば、これも駆使していくのが、良いように思いますkikoさんの声は基音の揺れが比較的少なく
安定しています。

ここからは、勝手な推測です。

そうすると、基音を人は、よりはっきりと感じることになると思います。このことは、聞く側にとって音高を聞き分けやすくなります。
しかし一方、歌う側にとっては、ピンポイントで音高を合わせなければならず、厳しくなります。
しかし、基音の揺れが少ないことは、むしろ様々なジャンルに対応する上では悪くないと思います。

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