母音だけで慎重に歌いたい曲を歌ってみよう!

今日は久しぶりに具体的に楽譜を見せながら、曲を歌う時にどうやって「換声点域」を行き来すれば良いのか?を説明したいと思います。

とは言え、いつも書いている事で大して中身は変わりません。シンプルなメソッドでありますし。。。。

ただ、楽譜を見る事で「可視化」してイメージを膨らましてもらえれば。。。

さて、発声練習を一生懸命頑張って良い状態までいったのに、「いよいよ好きな曲を歌おうと思ったら、歌えなかった!」というのは残念ながら「換声点ショックが大きい人」はもちろん、あまり換声点ショックが目立たない方も場合によってはあります。

私も非常に苦労しました! いや、今も慎重にまずは練習しますよ。とにかく声が出なかったですから、換声点域で。。。 パーンっと声がひっくり変えるわけですから。。。

さて、ここでは少し前提があります。

「息モレの無いウラ声」や「反転母音のアェ」がある程度出来るという事です。

そして、まずは母音だけで歌ってみましょう。

でも、まだ出来なくても参考になると思いますのでよく読んで下さいね。

2016-01-30 08.37.01

上記の楽譜を見てください。

私のケース、そして生徒さんを教えている中で大体、この「ミ」「ファ」辺りくらいから、「ウラ声」を少しずつ混ぜていき、「ミックス・ボイス」で発声しないとサビで声量のある声では歌えないです。

特に、「低音タイプ」であったり、「オモテ声が強いタイプ」の方は、赤い丸で囲っている辺りを、今までのようにオモテを強く歌っていると重さに比重がかかり、急にウラ声を混ぜようと思ってもバランスを崩します。

歌詞をつけると色々とバランスが難しいですから、まずは母音だけで歌ってみましょう。

どの母音がいいか?ですが、まずは「全てを息モレの無いウラ声のオー」で歌ってみるといいと思います。

第一段階で、格好よく歌えなくても、まずは「息モレの無いウラ声のオー」で、「ガクっとならないように」まずは同じ音質で均一に歌うのです。

「繋げて途切れない、音質が変わらない」というのを目標にまずはしてみてください。

丁度、「奇跡のボイトレ」や「奇跡のハイトーン」の中の「息モレの無いウラ声」で行き来するのと同じです。

その後、慣れてきたら他の母音にしてみてください。

発展形として、その後「歌詞を歌うのであれば」、この曲で考えるとしたら赤く丸している部分の「レ」「ミ」。。。特に「ミ」の「won’t」で、「ウォー」と重く歌うと上に行けないですから、この「won’t」の「オー」を伸ばす時に、少しウラ声を混ぜるようにしてください。 そして黄色の「ファ」の部分に「ガク」っとならず上手く繋げるのです。

この時、口元を異常に動かしたらダメです。

 

2016-01-30 08.37.10

さて、次の楽譜ですが、今度は青い矢印のように下降していきますが、安心してはダメです。

赤い丸で囲ったようにすぐ、「ファ」から「ラ」に上がります。

このちょっとした事が歌えない!!

この曲の場合は、たまたま「ファ」でロングトーンになってないのでまだマシですが、下がってきて安心してオモテ声の割合が多かったら、「ラ」でひっくり返るか、「ラ」に行くまでにひっくり返ります。

本来は、段々と下がっていくときにオモテ声方向にこの音域なら持っていくのですが、オモテ声傾向の方だとすぐ重くなるので、とにかく必要異常に重くしない事。

とにかくこういうように、低音に下がってもすぐバッと上に行くメロディーは「すぐにラ」に上がるのだという意識を持って早め早めに準備してくださいね。

ついでにですが例えば歌詞を歌う際、この曲の場合、丸で囲ってないですが「最後のラ」の「cross-road」の「road」を「ロド」と「オー」と重くロングトーンをしないほうがいいですよ。

特に第一段階は。

 

どんな曲でも、こういうことを少しやっていき、さらにその後は「反転母音のアェ」や、「ア」や「エ」で、行き来をして「息モレの無いウラ声」の音質に、「丁度良い加減」のオモテ声が少し入るようにします。

あるいは、この「反転母音のアェ」や、「ア」や「エ」の発声により換声点域で声門が開きそうなのを防ぐようにするのです。

でもこの時も、必要以上に強く(重く)オモテ声傾向にしないことです。

この曲は約2オクターブある曲です。

この辺りを行き来し、更に高音に進みます。

ちなみにこの曲はビヨンセの「Listen」です。

2016-01-30 08.33.37

母音を歌う際、どんな母音でも「音が歪まない」ようにしましょう。

「オ」が「ア」になってくるなどです。

もし歪んだら、原因は間違いなく「口元」「顎」を動かしているか、舌を動かしているか。。。という事です。

初心者であればあるほど、この基礎を徹底してみてくださいね。

最後に・・・歌えるその日までNever, Never Give Up!

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